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2026-09-01

業務改善助成金で「複数の対象労働者がいる場合」の賃金引上げ、全員同額でないといけない?

業務改善助成金で「複数の対象労働者がいる場合」の賃金引上げ、全員同額でないといけない?

業務改善助成金では、複数の対象労働者を全員同額で引き上げる義務は基本的にありません。ただし事業場内最低賃金と同じラインにいる労働者は全員引き上げる方向で扱われることが多く、計画書と賃金台帳の整合性が問われます。詳細は公募要領・担当窓口で確認してください。

「複数の対象労働者がいる場合、全員同額に上げないといけないのか?」

業務改善助成金の申請を検討していると、こんな疑問が出てくることがあります。「うちはパートが3人いるけど、時給がバラバラ。全員同じ金額ずつ上げないといけないの?」という声は、福岡の中小事業者からもよく聞きます。結論から言えば、全員を同額引き上げなければならないというルールは基本的には設けられていません。ただし、注意すべきポイントが複数あります。

まず「対象労働者」と「事業場内最低賃金」の関係を整理する

業務改善助成金の仕組みの中心にあるのは、「事業場内最低賃金」の引上げです。事業場内で最も低い時給の労働者を基準に、その賃金をどれだけ引き上げるかで、助成額のコースが決まります。

対象労働者は、この事業場内最低賃金の引上げによって賃金が上がった労働者を指すのが基本的な考え方です。最低賃金ラインにいる労働者の時給を引き上げれば、その労働者が対象労働者になります。

複数いる場合は「誰を引き上げるか」が鍵

事業場内で同じ最低賃金ラインに複数の労働者がいる場合、全員を同じように引き上げる必要があるかどうかは、制度の運用上のポイントになります。多くの場合、事業場内最低賃金の定義上、同じ最低ラインにいる労働者が複数いれば、その全員を引き上げることが求められる方向で解釈されます。「1人だけ上げてあとは現状維持」という対応が認められるかどうかは、ケースによって異なります。

賃金額が異なる複数の従業員がいる場合はどうなる?

現実のシフト制のパートタイム労働者は、同じ店舗内でも時給が異なることが珍しくありません。たとえば時給900円、950円、1,000円の3人がいる場合、最低ラインにいるのは900円の労働者です。

この場合、助成金の対象として申請するのは900円の労働者の引上げが中心になります。950円や1,000円の労働者を一緒に引き上げること自体は自由ですが、その引上げ分がすべて助成の計算対象になるかどうかは要領の確認が必要です。対象労働者の人数と引上げコースの関係は、申請内容によって変わります。

同額引上げか、個別引上げかは「計画の立て方」次第

引上げ額を全員一律にすることは必須ではありませんが、計画書と実際の賃金台帳の整合性は厳しく見られます。「計画では全員30円引上げ」と書いたのに、実際は1人だけ20円しか上げていなかった、というケースは不支給の原因になり得ます。計画書に書いた内容には責任が伴う、という意識が重要です。

対象労働者の人数は助成額に影響する

業務改善助成金では、対象労働者の人数によって助成額の上限が変わる仕組みが基本的に設けられています。人数が多いほど上限が高くなる設計が一般的です。そのため、複数の対象労働者を適切に計上できれば、設備投資に使える上限額を増やせる可能性があります。

ただし、「とりあえず人数を多く見せるために全員を対象労働者にする」という発想は危険です。後になって賃金台帳と計画が一致しないと判明した場合、全額返還を求められるリスクがあります。計画段階から無理のない人数・引上げ額で設計することが実務上は重要です。

よくある失敗パターン

パターン①:一部の労働者だけ引き上げて申請したが認められなかった

事業場内最低賃金と同じ時給の労働者が3人いたのに、1人分しか引上げを計画しなかったケースです。残りの2人の時給が変わらないと、事業場内最低賃金が実質的に引き上がっていないとみなされる可能性があります。

パターン②:引上げ額を「同じにしてしまえばいい」と考えて不整合が生じた

全員に同じ額を上乗せすると計画書に書いたものの、短時間労働者の契約変更の手続きが間に合わず、実際の賃金台帳が計画と一致しなかった事例です。計画通りに動けるかどうかを事前にシミュレーションしておくことが大切なのは言うまでもありませんが、書類間の整合性チェックを実施前に必ず行ってください。

実務上の確認ポイントまとめ


制度の細かい運用ルール、特に「同一ラインに複数労働者がいる場合の取り扱い」については、公募時期や事業場の状況によって解釈が異なる場合があります。申請前に必ず公募要領と労働局の担当窓口で確認してください。福岡の事業者であれば、福岡労働局またはハローワーク各所で個別相談を受けることができます。

よくある質問|業務改善助成金の複数対象労働者の賃金引上げ

対象労働者の人数を後から増やすことはできる?

計画変更の手続きが必要になる場合が多く、事後的な追加が認められるかはケースによります。基本的には申請前に人数を確定させ、変更が生じそうな場合は早めに担当窓口へ相談することが望ましいです。

最低賃金ラインの労働者が退職した場合はどうなる?

対象労働者が退職すると、計画時点の人数や引上げ内容と実態が食い違う可能性があります。多くの場合、賃金台帳等で状況を説明する対応が必要になるため、早めに労働局へ相談することをおすすめします。

正社員とパートが同じ最低賃金ラインならどうなる?

雇用形態にかかわらず、事業場内最低賃金と同じ時給の労働者は同様に扱われる方向で解釈されることが多いです。個別の取り扱いはケースにより異なるため、公募要領や窓口での確認が必要です。

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